スイング作りの考え方③【左手をしっかり握る】

21.4世紀ゴルフ(80) 

皆さんは、スイングする時、左手をしっかり握っていますでしょうか?

前回に引き続き、知っていてもなかなかできない「スイングの基本」についてのご提案です。今回は「左手をしっかり握る」がテーマとなります。

よく左手の小指、薬指、中指でクラブをしっかりと握りましょう!と言われますよね! それでうまく言っている人はもちろんそれがベストです。21.4世紀ゴルフは、やってみたけどなんとなくうまくいってない感じがする、とお悩みの皆さんに別の選択肢をご提案します。

↓ここからが本題です↓

グリップの握り方について。結論から言うと、右利き、右打ちのゴルファーは、左手をしっかり握る必要はありません。逆に右手をしっかり握りましょう!というのが21.4世紀ゴルフからの別提案となります。

「左手をしっかり握り、右手の力を抜く」を実践しようとすると、逆に上手く打てなかったり・ボールを大きく曲げてしまう人もいるのではないかと思うのです。

まず、クラブはどうして両手で握るのか? 右利きの場合どうして右打ちするのか?を考えてみると良いのではないでしょうか。

右手と左手それぞれに役割があるからですね。

全てのクラブヘッドの動き(軌道・スピード)をコントロールする役割が、利き腕である右手です。スイング中のクラブの重さを支えるための補助を行う役割が左手です。右手は左手よりクラブヘッドを正確に速く動かすことができますので、むしろ右手をしっかり握った方が良いと考えています。

文字通りに左手が右手より重要な役割であれば、右利き・右打ちのゴルファーは、左打ちをしたほうが良いのではないでしょうか?(笑)
利き腕ですから右手はよりしっかり握れますし、左手はもともと力を入れにくいと思います。

右手をしっかりと握ることでスピードやリズムをコントロールしやすくすることができます

「左手をしっかり握る(右手は力を抜く)」とスイングに次のような弊害が起こるように思います。
①右手の動きを邪魔する
右手がクラブを振る動きを左手が邪魔するのでクラブヘッドを上手く振ることが出来ません。
振り遅れてインパクトでクラブフェースがスクエアに戻せないためボールは右に飛びます。右を避けようとするとヒッカケやチーピンがでます。
②右手を使うイメージがなくなる
右手がヘッドのスピードを付ける役割なので、右手を使わないと飛距離を大幅に損します。
③スイングが複雑になる
右手を使わないと左手でクラブを押してバックスイングすることになり、インサイドにフェースが被った状態で上がりやすくなります。すると、右ヒジや肩が窮屈になり、この状態をバックスイングの途中やトップからダウンスイングに切り返す時に調整するのは複雑な動きで安定しません。
左手でクラブを押すと、ずっとバックスイングで悩むことになります。

左手をしっかり握って上手くいっていない方は、まず利き手である右手をしっかり使って、思い切ってスイングしてみてはどうでしょうか?
グリップを握る強さのイメージは、右手はしっかり・左手は力を抜いてです。(詳しくは「曲げないための簡単グリップ(実践編)」を参照下さい。)

スイングの感じやショットがだいぶ変わると思いますよ。

お試しを。

この記事を書いた人

伍井 佳介

Cultivator/KEISUKE GOI
おそらく、日本で一番練習しないプロゴルファー。練習しないで上手くプレーする方法を日夜考えています。広告代理店、クラブメーカー、シャフト・グリップメーカー、プロゴルファー、クラブフィッテイングを経て、21.4世紀ゴルフ レッスンを開始。アマチュアゴルファーの方々に、ゴルフを少しでも長く・楽しくプレーして欲しい思いから「21.4世紀ゴルフ」を提案してます。

1956年東京・池袋生まれ 
立教大学 経済学部 卒
公益社団法人日本プロゴルフ協会 トーナメントプレーヤー会員