ゴルフクラブを選ぶコツ《2》

ゴルフクラブを選ぶコツ② 自分の好みを知る

前回ご紹介した自分の好みを特定するためのクラブ探し(自分探し)。

できましたでしょうか?

まだの方は、まずはこちらを読んでください。

では、そのクラブのスペックを列記してみてください。

  • 重さ
  • 長さ(番手でも良い)
  • ロフト
  • ライ
  • シャフトの特徴(重さ、フレックス、調子などなど)
  • その他

過去のクラブなのでもう手元にないからわからないという方は、現在使っているクラブの中の一番得意なクラブを調べてみてください。

さて、上記の中で、どれが一番重要かと言いますと……、全てが重要です。どれもないがしろにはできない項目ばかり。でも、単に調べたところで、何が何を意味しているのか分かりませんよね?

では、少しずつ、スペックの重要性、どういったところを気にしていくべきかをご説明していきたいと思います。

 

 

ゴルフクラブを選ぶコツ②自分の好みを知る。

重さ編 各数値の意味

ご自分のクラブの好みを知るために、これまでよかったクラブや、今調子の良いクラブのスペックを書き出してみる。ここではその中の“重さ”について重要性を説明していきます。

“重さ”とはクラブの振り易さ、コントロールのしやすさの基準、と考えてください。

よく、軽い方が振り易い、スピードが出せる、重い方が重さで振れる、正確に当てやすい、などがありますが、実は、重さは軽すぎても重すぎても振りにくいですし、当たらなくなります。

各々の“ちょうど良い重さ”というのが必ずあります。

ただし、重すぎるよりも、軽すぎた方がデメリットは少ないということだけ覚えてください。

つまり、振れる重さより少し軽いものを目指すというのがいいでしょう。

この件は、おいおい説明してまいります。

では、重さのどういったところに注目すればよいのでしょう?

実は“重さ”にもいろいろと種類があります。

良く聞く言葉として、

・総重量

・バランス

があります。

最近では、クラブ慣性モーメント(MOI)という言葉も聞かれるようになってきました。

では、まずは、総重量 から考えてみましょう。

ゴルフクラブは、大まかに、グリップ、シャフト、ヘッドの3つのパーツから構成されています。

この3つのパーツ重量の総和が総重量となるわけで、それぞれをどういった重さにするのかを考えていかなければなりません。

最初に、重さ=振り易さの基準という風に考えてくださいと申し上げたように、まずは振り易さというものがなんなのかを考える必要がありますね?

それでは、簡単な実験をしてみましょう。

・クラブを普通に持って振った時と、逆さまにヘッド側を持って振った時では、どちらが振り易いですか?

おそらく、逆さに持った方が、軽くて振り易い、普通に持った方が、重さを感じることができて、普段のスイングがしやすいという風になるのではないでしょうか?

これは、何を意味しているかというと、この2回の振りは、総重量は同じなのに、振りやすさ、振り感が全く違うということを理解できたのではないでしょうか?

そして、同時に、どこが重くなると振り易さが変わるのかも実体験できたのではないでしょうか?

パーツは、ヘッドが一番重く、続いてシャフト、グリップとなっていきます。

この順番も大事ですね!

つまり、上述したように、軽すぎても、重すぎても振りにくい、ということにつながりますし、こだわるべきなのは、総重量よりも、どこが重いのか、言葉でいえば“重心位置”ということが言えるのではないでしょうか?

ここまで書いてしまうと、

え?重心位置って!?バランスとは違うの?という疑問がわいてきてしまった方もいらっしゃると思います。

ここは、じっくりとご説明しなくてはいけませんので、次回にさせてください!(笑)

この記事を書いた人

三瓶大輔

Cultivator/ DAISUKE MIKAME
(しごと)
93年よりブリヂストンスポーツゴルフクラブ開発部に所属。主に計測評価グループで同社ゴルフクラブのほぼ全モデル(J’s、 TOURSTAGEなど)に関わりました。01年に同社ツアー担当として渡米、日米のトッププロとコミュニケーションをとるようになりました。03年後半からはアクシネット(タイトリスト)に移籍。総合契約選手を担当する傍ら、若手発掘の一環として有望な学生たちとの交流も始まりました。09年よりウェッジ・パター専任となり、スコッティ・キャメロン、ボブ・ボーケイの2大巨匠から多くのことを学んでいます。現在はその経験を活かし日本国内でボーケイの哲学を広めるため、国内で唯一となるウェッジフィッティングイベントを毎週末開催。これまで担当したゴルファーはのべ1,500人を超えています。
(じぶんのどうぐ)
自分の使う“道具”にも相当こだわっています。ゴルフ歴37年、ありとあらゆるクラブ、スペックをテストしてきました。その経験も加味して、自分なりにゴルフクラブの理想像をもっています。JGA ハンディキャップ最高+1.4。慶応義塾大学理工学部卒。