最初は変わったのはどこだろう? と興味津々だったのに、途中から「変わらないところ」「変えてはいけないところ」を探すようになった。変えてはいけないところが多い道具ほど、エンジニアが変わった感を出すのに苦労する道具ほど、「完成している」といえると思うからだ。
完成したのだから、何も変えずに、ずっと売っていればいいのにと思うが、それがゴルフではまだできないようだ。高級万年筆のようにはいかない。
文具は定番の万年筆もあれば、最新の書きやすさを追求したものや、書き損じても消せるものなど選択肢が豊富だ。誰も最新式と定番万年筆を同じとは思っていない。最新が定番モノの代替品ではなく、ユーザーが別物としっかりと認識している。消せるペンは、消せるペンとして固有の進化を遂げ、ニューモデルが出るからわかりやすい。
ゴルフクラブやボールは、、、、すべてにおいて最新がとって変わってしまう。数百年の歴史の中で「定番」という名の完成品は、いまだ生まれていない。
いや、実はあるのだが、このカテゴリーはこれで完成!と「認められていない」のである。
誰に? 「あなた」にである。