グリーンモアのリール刃につく粉のような芝カス、これがトーナメントにむけ仕上げられたグリーンである証明のひとつ。細く育てた芝生を短く刈り込んだところで、通常はここまで細かくはない。日々の成長を極限まで抑えるために肥料も水も、美しく維持できる下限値に保ち、ずいぶん前から朝夕の刈込をすることでやっとかなえられるコンディション。
トップスタートにも最終組にも同じコンディションのグリーンを提供するために、最低限だけ芝生を成長させつつ枯らさない、正しく究極の管理技術である。朝一だけ早い、ローラー転圧で誤魔化しているグリーンとの違いは一目瞭然である。
細かい芝カスが示すもの
この記事を書いた人
八和田徳文
Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー