スイングする前に

21.4世紀ゴルフ(83) 

皆さんは、アドレス(クラブを構える姿勢)のことをどのくらい意識しているでしょうか?

練習場でアマチュアゴルファーを見ていると、スイング(動き)の方に気がいってアドレスにはあまり意識がいっていないように感じています。

アドレスはスイングに大きく影響しますし、結果にも大きく影響します。

そのゴルファーがどのくらいの腕前かは、ボールを打たなくても、アドレスを見ればハッキリわかるほどです(笑)

これは決して冗談ではないんです。上手なゴルファーになればなるほど、アドレスに細心の注意を払っているということなのです。上達できる人は、アドレス(出発点)を間違ってしまうと良いショットは望めないことをよく知っているのですね。

誤ったアドレスから生じるズレには、2タイプあります。
①構えが目標とズレる
例えば、打ちたい目標に対して右を向いてアドレスすれば、いいスイングをするとボールは目標の右に飛びます。これはナイスショットなのですが、自分が狙った目標には飛びませんから結果はミスショットということになります。

▶︎アドレスを修正せずにむりやり目標に打とうとすれば、スイングのどこかで調整、帳尻合わせすることになりますから、いいスイングにはなりませんよね。

結果的にもスライスかヒッカケになってしまいます。

②身体とボールの関係がズレる
ボールの位置(セットアップ)は弾道に大きく影響します。

▶︎ボールを左足寄りに置き過ぎると、ボールが左に飛んだりトップになりやすく、逆に右足寄りに置き過ぎると、右に飛んだり、ダフリやすくなります。

▶︎ボールとの距離にも細心の注意を。近く立ち過ぎると、目標の左右に散りやすく、又はダフりになります。アマチュアの場合、ボールから離れ過ぎる人はほぼいないですね(笑)

どちらにしても、ボール位置を修正せずに目標に打とうとすれば、やはりスイングを調整することになります。

このように、アドレスが目的に沿っていないために、せっかくいいスイングをしても結果がミスショットになってしまったり、補正スイングを続けた結果、よかった動きがどんどん悪くなってしまうのです。

(次が大切なポイントです)

ミスショットが出たときにスイング(動き)をチェックする前に、どう構えていたのかを検証してください。ミスショットの原因がスイングにあるのか、アドレスにあるのかを確かめてみることが何よりも大切なのです。

基本的なチェック方法は、強制的にスクエアに構えて方向のズレを確認してみること、自身の基準となるボール位置、ボールとの距離のズレを確認してみることです。そのために、どこに打つのか目標をしっかり定めることが大切です。

どこにボールを運ぶのか? 本来、それを決めなければアドレスできないはずです

次の練習の時に、いいスイングをしたらいい結果になるように、1球ごとにアドレスをチェックしてからスイングしてみてはいかがでしょうか? 
詳しくは、「ナイスショットの源」ナイスショットの源②」を参照下さい。

お試しを。

この記事を書いた人

伍井 佳介

Cultivator/KEISUKE GOI
おそらく、日本で一番練習しないプロゴルファー。練習しないで上手くプレーする方法を日夜考えています。広告代理店、クラブメーカー、シャフト・グリップメーカー、プロゴルファー、クラブフィッテイングを経て、21.4世紀ゴルフ レッスンを開始。アマチュアゴルファーの方々に、ゴルフを少しでも長く・楽しくプレーして欲しい思いから「21.4世紀ゴルフ」を提案してます。

1956年東京・池袋生まれ 
立教大学 経済学部 卒
公益社団法人日本プロゴルフ協会 トーナメントプレーヤー会員