飛んで曲がらないフルショットスイング(究極編②)

21.4世紀ゴルフ㉛

前回の内容を少し詳しくお話していきます。
繰り返しになりますが、身体を揺さぶることでクラブと腕が振られる感覚をつかむことが、
21.4世紀ゴルフ究極のフルショットスイングの最も大事なポイントです。
あくまでもイメージ的には振り子であって、実際のスイングではクラブを垂直ではなく斜めに振る、ヒモは一本の直線ではなくグリップ部分で曲がる2本のヒモであることなど違いがありますので、あくまでイメージであることを理解しておいてください。

では、詳細に入っていきます。
前提として、グリップ、手の使い方、アドレスの作り方は前述の通りです。

①バックスイング
アドレスをしっかり作ったら、バックスイングしていきます。
バックスイングは、身体(体重)を右足母指球に向けて真直ぐのイメージで揺さぶります。
クラブヘッドは揺さぶる方向に引っ張られて動きます。
トップオブスイングまでは上がらないので、右手の力を少し足してクラブヘッドを上げます。

 

身体を揺さぶるだけで自然にクラブは肩口まで上がる。
右腕の力を使ってクラブを上に引き上げる。

以下のポイントを参考にしてください。
・身体を回転させる意識は一切不要です。クラブヘッド、手や腕の動きを意識することも一切不要です。
・クラブヘッドが振られて動いていることだけを感じてください。
・右手は使っていますが、使う意識はできるだけなくしましょう。慣れてくると使っている感覚は徐々になくなっていきます。
・右ヒザは動いて構いません。苦しいようであれば、体重は小指側方向に動いても全く問題ありません。カカト方向に動かないことが大切です。トップオブスイングでは右足1本で立てるくらいのイメージで揺さぶってください。
・グリップ(特に左手)は強く握らず、手首を柔らかく使ってください。
・左足はカカトが上がると思いますが、全く問題ありません。

②ダウンスイング、インパクト
トップオブスイングまでクラブヘッドが上がったら、ダウンスイングに入ります。
ダウンスイングはバックスイングの逆で、左足母指球に向けて真直ぐ体重を揺さぶり戻します。
クラブヘッドは揺さぶり戻す方向に引っ張られて降りてきます。
インパクトは、引っ張られて降りるクラブヘッドに右手の力を足すイメージです。

クラブを振るというより身体をまっすぐ揺さぶり戻す。
身体を揺さぶり戻すことで自然に脇の締まったダウンスイングに。

以下のポイントを参考にしてください。
・身体を回転させる意識は一切不要です。クラブヘッド、手や腕の動きを意識することも一切不要です。
・ダウンスイングでの揺さぶり戻しは、アドレスの位置まで戻すイメージです。インパクトまでに左足に体重が行き過ぎないように意識してください。
・右手は使ってはいますが、右手で強くボールを叩く意識は不要です。慣れてくると使っている感覚は徐々になくなっていきます。
・揺さぶり戻すスピードを速くするほど、ヘッドが強く引っ張られてスピードが上がります。

③フォロースル―、フィニッシュ
インパクト以降のフォロースル―は、振られて動くクラブヘッドを邪魔しないようにします。そのため腕・手首はローテーションしていきます。クラブヘッドの勢いがなくなり自然に止まったところがフィニッシュのイメージです。

腕のローテーションは自然に行われるので、積極的にやろうとしなくてもよい。

以下のポイントを参考にしてください。
・身体を回転させる意識は一切不要です。
・クラブヘッドの動きを邪魔しないように、身体・手・腕がついていくイメージです。 
・フィニッシュはダウンスイングで真直ぐ体重が揺さぶり戻ればバランスよく立っていられます。

ウェイトが右に残ったり、左に乗りすぎないようにすることが“揺さぶり加減”のバロメーター。

以上、21.4世紀ゴルフ究極のフルショットスイングはこれだけです。
とても単純ですが、冒頭にお話しした通り少し長い期間を要しますので、まずは小さめでゆっくりした動きでクラブヘッドが振られる感覚をつかんでいきましょう。クラブヘッドがボールを弾き飛ばす感触が出てきたら、いい感じのスイングになってきた証拠です。

実際にこの感覚をつかめてくると、本人は力を入れて振っている感覚がないので「えっ!こんなもんで、こんなに飛ぶの!?」と感じるようになっていきます。

ここで!皆さんよく勘違いされるのは、「だったら、力を入れればもっと飛ぶはず♥」です。

でも残念ですが、これは上手くいきません。

力を入れないから上手くいっているのですから。

この記事を書いた人

伍井 佳介

Cultivator/KEISUKE GOI
おそらく、日本で一番練習しないプロゴルファー。練習しないで上手くプレーする方法を日夜考えています。広告代理店、クラブメーカー、シャフト・グリップメーカー、プロゴルファー、クラブフィッテイングを経て、21.4世紀ゴルフ レッスンを開始。アマチュアゴルファーの方々に、ゴルフを少しでも長く・楽しくプレーして欲しい思いから「21.4世紀ゴルフ」を提案してます。

1956年東京・池袋生まれ 
立教大学 経済学部 卒
公益社団法人日本プロゴルフ協会 トーナメントプレーヤー会員