なんだか寄せやすい道具

グラインドスタジオの都丸さんに作ってもらった小さい53°ウェッジ

チッパーについて何回か思うところを書いたけれど、ではどんなクラブだったら、自分の寄せのイメージと合致するのだろうと考えていた。

実は、その答えはすでに手元にある。

私の場合、小さいヘッドのウェッジの方がイメージした「ピッチ&ラン」を実践しやすい。上の写真は10年以上前にグラインドスタジオの都丸さんに相談して作ってもらったもの。たしかMBアイアンの9番のヘッドを使ってウェッジに仕立ててくれたと記憶している(あるいはPWだったかも)。

こうやって見てもさほど小さく見えない!?

なぜ、小さいヘッドのアプローチウェッジを欲しがったのかというと、当時、キャロウェイのウェッジで「PROTOTYPE」と刻印されていた謎のウェッジシリーズが出回っていた。

CGK.K.の扱いではなかったと思う

当時は「好みのタイプはPROTOTYPEです」と公言して憚らない人間だったので、当然、刻印にひかれて購入したわけだ。そして、その52°(確か)でアプローチするとすごく上手くいった。何がいいのかはわからなかったが、とにかく一般的なウェッジよりもヘッドがコンパクトなモデルだったのだ。カールスバッドのロジャーさんの部屋に行った時に刻印なしだったが似たような小さなウェッジヘッドが転がっていた。たぶんだけど、ロジャーさん自身は小さいウェッジヘッド好みなんじゃないかって思った。最初のフォージドウェッジも小さかったし。

ともあれ、そのキャロウェイの小さいウェッジで寄せがうまくいった記憶がずっとあり、そのウェッジがサビサビになってしまったので、都丸さんに相談して見たというのがコトの経緯である。

ボーケイSM8 の52°(左)と並べると、小ささが際立つ

このグラインドスタジオ製コンパクトウェッジは、今でも結構自信をもってグリーン周りで使えるお気に入り。“もうええやろう系”アプローチウェッジはどれ? と問われたら、間違いなくコレ!と答えるだろう。このヘッドで得たコンパクトヘッドウェッジの成功体験を踏まえ、クラバーオリジナルということでマスダゴルフで小さいウェッジを作ってもらい、販売したこともあった。もちろんそれもとてもよかったのだが、今思うとこのグラインドスタジオのウェッジとは少し違うものだった気がする。

その違いはたぶん、元になっているヘッドがアイアン用ヘッドなのか、ウェッジ用ヘッドなのかにあったのではないかと思う。計測などはしていないが、グラインドスタジオ製の方が軽めに上がっている気がするのだ。また、重心高さも結構違うはず。

小さいのがよかったのか、軽めだからよかったのか。その辺はもっとちゃんと詰めてみないとわからないが、いまだにグラインドスタジオ製ウェッジでうまく寄せられるというのは、個人的にはとても興味深い。寄せがうまくいくウェッジとして商品化できないかなぁーなんて思ったりするのだ。

あ、それで増田さんにお願いしてオリジナルのやつを作ってもらったのでした(汗)

いずれにしても、自分が寄せやすいと感じるウェッジの正体は結局どんなものなのか。今一度調べ直してみたくなった。

この記事を書いた人

CLUBER

Cultivator/ Yoshiaki Takanashi
ゴルフの雑誌作りに携わって20余年。独立起業してから5年が過ぎたモノ好き、ゴルフ好き、クラフト好き、信州好きな、とにかく何かを作ってばかりいる人間です。
ポジション・ゼロ株式会社代表/CLUBER BASE TURF & SUPPLY主宰/耕す。発起人
記述は2018年現在