五十の手習い

思い立ってから2カ月ほど過ぎたころ、やっと重い腰をあげて、というかその気分になった日があった。自分なりに意を込めたものを削り、拵えてみた。握った手のひらにおさまりやすいように、またそのうち削りなおすことを前提に、少し大きめにしたそれは、グリーンについたピッチマークを直すための用具。

木には枝があり、枝にもまた小枝があり、葉が茂り光合成をする。そう生きていた証を残したく、あえてその節を柄に取り込んだ。工業製品にない風合いと手触りを残したく、あえて鉄芯もハンドグラインドした。五十の手習い、試作品第一号、まずまずである。

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー