思い立ってから2カ月ほど過ぎたころ、やっと重い腰をあげて、というかその気分になった日があった。自分なりに意を込めたものを削り、拵えてみた。握った手のひらにおさまりやすいように、またそのうち削りなおすことを前提に、少し大きめにしたそれは、グリーンについたピッチマークを直すための用具。
木には枝があり、枝にもまた小枝があり、葉が茂り光合成をする。そう生きていた証を残したく、あえてその節を柄に取り込んだ。工業製品にない風合いと手触りを残したく、あえて鉄芯もハンドグラインドした。五十の手習い、試作品第一号、まずまずである。