畳に座り、茶碗を手に持ち、おもさと温かさを感じる。普段の生活が西洋染みたとしても、まだどこかに残る日本人としての感覚を懐かしんでみたりする。日々目にし耳にする落ち着きのない音や言葉に違和感を感じることもあり、小さく暗い部屋にこもることがある。忘れかけていた余韻や余白のなかに静寂の美を感じたりすることで、落ち着きを取り戻す。

丹田を意識しながら静かに息をしていると、自身が空間に溶けてくるようになる。日頃の雑をすべて吐き出してから見る桜、それはそれは美しい。儚いからこそ美しい、私はこの頃そう思う。

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー