Lie

ライがいい、ライが悪い、ライの改善をしない。ゴルファーが口にするその〝ライ〟という言葉、そもそもベストなライとは何ぞや?

ロストボールになるほど深いラフに理想のライがないのは当然であるが、どういう状態がベストなのか、それさえ実は曖昧なもの。地面から何ミリボールが浮いていた方が打ちやすい、ということも打ちたい球種によって違ってくるであろうし、用具の性能も、用具の使い方も、ゴルファーの技量によってもまちまちである。ボールとクラブフェイスの間に芝が挟まるか否か、その量は? ネックに絡まる芝の抵抗は? なんてことを考えると、ラフでもフェアウェイでも比較的打ちやすいコンディションのライしかみかけないゴルフコースのメンテナンスセッティングは如何なものだろうか。

ラフはもう少しラフらしく、ラッキーとアンラッキーが混在していても良いのかもしれない。地面の硬さ、デコボコ加減、芝の密度が比較的整っているのがフェアウェイであり、そうでないのがラフ。ジェネラルエリアのライについて考えさせられる機会が増えている。

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー