引き出しを増やす

21.4世紀ゴルフ(131)

前回、人は毎日変わるという話しの中で、引き出しを増やすことが大切という提案をしました。

今回は、スイングを直す・新たに取り入れる時の引き出しを増やす具体的な提案です。

引き出しとは、結果の出せるスイング方法をひとつだけでなく、いくつか持っておくと言うことです。

人間もスイングもコース環境も毎日変わるのが前提なので、毎回確認と発見が必要です。

同じスイングをするにしても毎日感覚は違いますので、いろいろな方法を持っていると良いと思います。 

1つしかないと、もしそれが上手くいかない場合、どうすることもできなくなってしまいます。当てずっぽうにいろいろ試してみても、わけがわからなくなって深みにはまることになりかねません。

一般的な例を上げると、トップスイングから下半身始動でスイングしたいと思っている場合、その動きをつかむのにいろいろな方法・感覚があります。

意識や感覚、イメージを下半身に置くのであれば、足なのか、膝なのか、腰なのか。上半身であれば、肩なのか、胸なのか、お腹なのか、などです。
下半身始動の動きをするにも、たくさんの方法があるということです。

やろうとしているスイングは同じでも、日によって意識するポイントを変えた方が結果としていい動きになる場合もある。

まずは、それぞれの方法でその動きをゆっくりスイングしてみて、どんな感覚なのかを自分自身で確かめてみることが大切です。

そのスイングをするのに、どこに意識を置くと感覚がつかみやすいか、イメージしやすいか、取り入れやすい方法かは、ゴルファーひとりひとり違うと思います。その人にとって最もしっくりくる感覚・イメージがその人にとっての本線の方法になります。

ただ、いつも本線の感覚・イメージだけでスイングしても上手くいかないこともあります。その時にいくつか別の方法・イメージを用意してことが必要になるのです。その引き出しを多く持っている方が上手くいく確率が上がるということです。
なお、実際のスイングでは、2つ以上の方法を同時に意識・イメージすることはできないのでご注意ください。

引き出しを増やすことは、スイングをレベルアップするためだけでなく、調子が悪くなった時に早く調子を取り戻すのにも有効です。
また、引き出しは、ゴルフやスイングに対するゴルファー自身の対応力・調整力とも言えると思います。

毎日自分が変わっていくわけですから、毎回同じように良いスイングをするために感覚・イメージも変わることがあるということです。
自身のゴルフやスイングへの対応力・調整力を養って行けば、どちらも格段にレベルアップすると思います。

最終的には、「戻る場所」が見つかるはずです。(以前の記事「「戻る場所」を見つける」を参照下さい)

ご一考を。

この記事を書いた人

伍井 佳介

Cultivator/KEISUKE GOI
おそらく、日本で一番練習しないプロゴルファー。練習しないで上手くプレーする方法を日夜考えています。広告代理店、クラブメーカー、シャフト・グリップメーカー、プロゴルファー、クラブフィッテイングを経て、21.4世紀ゴルフ レッスンを開始。アマチュアゴルファーの方々に、ゴルフを少しでも長く・楽しくプレーして欲しい思いから「21.4世紀ゴルフ」を提案してます。

1956年東京・池袋生まれ 
立教大学 経済学部 卒
公益社団法人日本プロゴルフ協会 トーナメントプレーヤー会員