「明治の大砲」になる理由

21.4世紀ゴルフ(176)

「明治の大砲」と言うと、多くの皆さんが一度は聞いたことがあると思います。若いゴルファーの方にとっては死語かもしれませんが…。

良くないスイングの代表のような、体重が右足に残り、フィニッシュで身体が後ろにさがるようなスイングのことです。

「明治の大砲」になると、すくい打ちスイングに見えます。飛距離が出ないですし、トップ・ダフリも多くなります。
体重移動ができていない、ダウンブローに打ったほうが良い、クラブにはロフトがあるからボールを上げようとしなくても上がる。などとアドバイスされることになると思います。

今回は、「明治の大砲」による飛距離のロスやトップ・ダフリを改善するための提案です。

結論から言うと、「アドレスからインパクトまで「明治の大砲」の姿勢のままでスイングすること」です。

「明治の大砲」にどうしてなるのでしょうか。
ダウンスイングで身体が突っ込んだ状態になることが原因です。左足に体重が乗るタイミングが早過ぎるのです。そのままだとボールを上から打ち込む度合いが極端に強くなりロフトもなくなります。また、インパクトでフェースが右を向いた状態でインパクトすることになります。そのままボールを打てば、ダフり、トップ、ゴロなどボールは上がらず、右にしかボールは飛びません。

そこで、突っ込んだ身体を後ろに戻そう、右足に体重を戻そうとする動きと考えます。このままではマズイ!と身体が自動的に反応しているわけです。人間は器用ですね。

では、改善するためのやり方です。
アドレスからインパクトまで身体の形のイメージは、スイングを正面から見て、漢字の「入」の形にします。入口の入です。

①アドレスは、右足に体重を乗せて、思い切って上半身を右に傾けます。右肩がかなり下がる感じです。
②この姿勢を保ってバックスイングします。
③ダウンスイングからインパクトも、右足に体重を乗せたまま、上半身も右に傾けたままのイメージでスイングします。体重が左足に移動するのはインパクト後のイメージです。

かなり違和感はあると思いますが、実際にクラブを振ってみると、フィニッシュで「明治の大砲」になりません。動画を撮ってみるとわかると思います。また、スイングのイメージや身体の感覚とは違い、トップやダフることもなくボールも高く上がります。すくい打ちにもならず飛距離も出ます。

お試しを。

この記事を書いた人

伍井 佳介

Cultivator/KEISUKE GOI
おそらく、日本で一番練習しないプロゴルファー。練習しないで上手くプレーする方法を日夜考えています。広告代理店、クラブメーカー、シャフト・グリップメーカー、プロゴルファー、クラブフィッテイングを経て、21.4世紀ゴルフ レッスンを開始。アマチュアゴルファーの方々に、ゴルフを少しでも長く・楽しくプレーして欲しい思いから「21.4世紀ゴルフ」を提案してます。

1956年東京・池袋生まれ 
立教大学 経済学部 卒
公益社団法人日本プロゴルフ協会 トーナメントプレーヤー会員