マグレガーゴルフが「チョイス道楽」でランニングウェッジを発売した。
ダブルトラブルとは、懐かしいネーミングだ。
マグレガーには、昔、そういう名前のアプローチ専用クラブがあったのだ。
現物が手元にあるのでどんなモノだったか紹介しましょう。
1954年のマグレガーカタログに登場する「DOUBLE TROUBLE」は、バンカーでもピッチショットでも使えるユーティリティアイアン(クラブ)として開発。グリーン周りの2大アプローチショットをやさしくクリアできる。ダブルトラブル克服クラブというわけだ。
構えてみると、フルショットしたら引っ掛けそうなアップライトなアングル。でも、そもそもフルショットなんかしない距離で使うのだから、アップライトで当たり前。ボールに近く立つしかないところが、まさに寄せ専用という感じだ。短く持つことを想定して長いレザーグリップが付いているあたりも、個人的にはツボである。
こちらが1954年カタログの紹介面。
MTとは、MacGregor Tourneyの頭文字で、11番というのは当時の寄せ専用ユーティリティクラブに刻まれていた番号である。
今回発売された「ダブルトラブルランニングウェッジ」は、パターのように転がしても、アプローチのように少し浮かしてもショット的に打っても使えるという意味で、ダブル(2刀流)ということ。54年のMTダブルトラブルとは想定されている使用状況は違うが、この可愛らしいロゴが復刻されただけでなぜかテンションがあがるのだ。また、ネックセルがIMG5パターと同じ赤の二本線であるところが、ツボ。