熱いコーヒーから立ち上る湯気が見えなくなった。春がもう終わりかけている。
久しぶりにマグカップを小さめのものにした。最初は容量不足に感じたが、コーヒーを最後まで温かいままで飲み干せるサイズであるのは、見方を変えたらとてもリッチなのである。大きなマグを使っていると中盤以降はもうぬるい出涸らしを飲んでいるようになる。だから結局、残り三分の一は飲みきれず捨てていた。必ずしも大きいことが「お得」ということではない。そんなことを感じた。
コーヒー、紅茶は、美味しく飲めなきゃ意味がない。ホッとするからリフレッシュになる。適した「サイズ」というものが結局は「お得用」なのだ。
なんでも足りないくらいで「ちょうど」である。