道具の在り方を変えずに。自分をそこに引き上げることで。
チカラを取り戻す。そういう風に見える。
道具を老いた自分に合わせてしまっては、取り戻すことができないチカラだ。
道具の在り方は変わっていない。彼がそこに。努力を重ねて戻ってきたのだ。
現状を確認できる道具が、一流を長持ちさせる。
衰えに気づかせる道具だけが、取り戻すチカラを与える。
一流の道具とは、そういうものだろう。
そして何より、
補う道具を求めず、自らを高める選択をする者こそが別格なのだ。
そんな風に思った、ハナミズキの季節だ。