スイッチ

ゴルフメーカーでは、新製品にプロの使用クラブが切り替わったことを「スイッチ」という。スイッチがスムーズに進むモデルもあれば、難航するモデルもある。いつもスイッチがうまくいくブランドもあれば、なんとなくいつも苦戦してるように見えるブランドもあるものだ。

スムーズにスイッチが果たされるゴルフ道具とはどんなものなのだろう。

それはゴルフメーカーがいうように革新的に進化し、前モデルを大きく超えたモノなのだろうか?

前のモデルと“明らかにちがう”モノなのだろうか?

我々は“大きく変わった”道具を求めるが、考えてみれば、まるで別モノのように変わってしまった道具になど、すぐにスイッチすることはできない。とくにうまい人たちはそうだ。

スムーズにスイッチが果たされるゴルフ道具とは、実は振ってる感じや構えやすさ、打球音などが“あまり変わっていない”ものなのではないかと思う。いつもと同じような感じだけど、打球を見ると確かにポジティブな進化を少しは感じる。そういうものなのではないだろうか。

スイッチがうまくいっているブランドは、そのへんが絶妙にうまい。変えないところの方が多いのに、デザインや名前などでものすごく変わったように見せるのだ。スイッチに難航するブランドは、まさに前作とテイストをガラリと変えてしまう。性能を進化(向上)させるのではなく、性格を変化させてしまうのだ。

いい道具ほど、変えてはいけない部分が増えてくるものだ。我々は常に「どこが変わったのか?」という視点で新しい道具をみてしまうけれど、実際は“変わっていない“ところに道具の本質がある。常に、そこを正しく評価したいと思う。

信頼を裏切らないモノ作りとは、大きく変えないことである。だからスイッチがスムーズに進むのだ。使う側も「変わらないこと」を喜ぶべきだ。

 

この記事を書いた人

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CLUBER

Cultivator/ Yoshiaki Takanashi
ゴルフの雑誌作りに携わって20余年。独立起業してから5年が過ぎたモノ好き、ゴルフ好き、クラフト好き、信州好きな、とにかく何かを作ってばかりいる人間です。
ポジション・ゼロ株式会社代表/CLUBER BASE TURF & SUPPLY主宰/耕す。発起人
記述は2018年現在