簡単で便利で快適。人間が求める本能のようなもので、この実現に努力し、研鑽を重ねることが美しいとされることも少なくない。ただその過程で大量の歪を生んでいることも事実であろう。狩猟も焼畑も養殖も、概念こそ違えど地球環境に負荷を与えることであり、化学も工業も同様である。いま発生している人間にとって不快な環境は、元を正せば人間が開発してきた環境である。
地球上にある物質を人間が掘削し、運搬し、化学変化させ、利用しているが、消費も廃棄も地球から見れば、他の生物から見れば同じことだろう。元あった場所に、安定的な状態で戻せるものは皆無である。地球を何周も移動してきたものを身に纏い、口に入れ、歓喜を上げる。その生活から完全に離脱することは不可能だろうけれど、少しだけでも消費を抑えることは出来ないだろうかと、この廃棄物が堆積した美しかったはずの海岸をみて心底思う。
地産地消、スローライフ、大歓迎したい。