アカを入れるな

雑誌のページ制作をしていると、出版社の校閲によって提出した原稿が赤字修正されることがしばしばあります。各社には独自の統一表記があり、それに従って執筆者の原稿も直されていくのです。

たとえば、ゴルフのSWING。出版社によってスイングだったり、スウィングだったりします。フェアウェイをフェアウエーと表す社もあります。これは決め事なのでアカ(修正)を入れられてもなんとも思いません。直しが毎回入ると、むしろ、御社はそうでしたね、お手数をおかけしました!という感じです😅 どうしても出身媒体の表記に慣れちゃっているんですよね。。

そんな私でも、赤字が入っても「これはモトイキでお願いします!」と、赤字に赤字を入れてしまう文言があります。それが“ヒール・トゥ・バランス”です。おそらくこれを読んでいただいている方のほとんどが、それは“トゥ・ヒール・バランス”じゃないの? と思ったと思います。雑誌社の校閲の人も、そのようにアカを入れてきます。でも、私はどうしても“ヒール・トゥ・バランス”と表記することにこだわりがあるんです。それは、

PING EYE2ラミネートウッドのトゥ先にある転写マーク

この理論を最初に展開したPINGのKARSTEN SOLHEIMがHEEL-TOE BALANCE®と表記していたからに他なりません。当時、商標登録されていた用語ですから、おそらくPING社以外はTOE-HEEL BALANCEと表現し、それが一般化されたのではないかと思います。

私もPINGの歴史やKARSTENの足跡に関する記事でなければ、“トゥ・ヒール・バランス”と書いています。しかし、内容がKARSTENのことだけならば、“ヒール・トゥ・バランス”表記にこだわります。小さなことですが、私なりのリスペクトのつもりなんです。

ちなみに、私は“ヒール・トゥ・バランス”と書いてしまいますが、雑誌社によっては“ヒール・トウ・バランス”とアカを入れられます。同じ? いえ、トゥかトウかです😅 この赤字にはもちろん文句を言いません。

よかったら発売中のCHOICE(ゴルフダイジェスト社)読んでみてください

 

 

 

 

この記事を書いた人

CLUBER

Cultivator/ Yoshiaki Takanashi
ゴルフの雑誌作りに携わって20余年。独立起業してから5年が過ぎたモノ好き、ゴルフ好き、クラフト好き、信州好きな、とにかく何かを作ってばかりいる人間です。
ポジション・ゼロ株式会社代表/CLUBER BASE TURF & SUPPLY主宰/耕す。発起人
記述は2018年現在