分析麻痺

21.4世紀ゴルフ(100)

さて、今回は前回と関連しますが、スイングやショットが上達するための提案です。

「分析麻痺」

この言葉、ご存知でしょうか? 

私は知りませんでしたが、心理学でよく使われる言葉のようです。ある本で21.4世紀ゴルフの考え方と共通していましたのでご紹介します。

一言で言えば、「考え過ぎると上手くスイングすることや、いいショットを打つことができなくなる」ということです。

スイングを細かく分析し過ぎて、それらを考えながらスイングをしようとすると、身体は麻痺してしまい、上手く動かなくなってしまうということなのです。

頭でいろいろ考えすぎると実際にスイングは上手くできないのですね。

スムーズなスイングができなければ、ショットの結果も満足いくものにはならないでしょう。

こうしちゃダメ、ああしちゃダメ、こうしなきゃ、ああしなきゃいけない・・・・。ゴルフでは、アドレスからバックスイング・トップオブスイング・切り返し・ダウンスイング・インパクト・フォロー・フィニッシュまでそれぞれにチェックするポイントがたくさんありますが、ゴルフスイングは1つの連続した動きですから、バラバラに分解してしまっては一連のスイングにはならないのです。

野球やテニスなど棒状の道具を振ってボールを打つスポーツを経験している人であれば、ゴルフクラブを振ることは感覚的に出来るはずですし、球技の経験がなくても日常生活の中ではハエ叩き、布団叩き、ほうき、金づちなど、道具をコントロールして物体を叩く作業がたくさんあります。誰もが感覚的にものを道具で叩く、ということに関しての経験値があるのです。

日常の中でどう握るか、どう構えるか、どう振るのか、なんて考えていないですよね。ゴルフも同じ。考えなくても、ちゃんとクラブを振ることはできるはずなのです。

というわけで、何はともあれゴルフスイングは、まずクラブを振ってみることが大事です。

何も考えないでスイングすればいいのか。というとそれも違うと思います。クラブを振ってみて、どうしたらもっと上手くスイング出来るのかを考えることはとても重要です。速く振れるけど正確に振れない、正確に振れるけどスピードが出ないなど、人それぞれに、さらに上手く振るために必要な課題が出てくるからです。

実際にその課題を解決するためには、ポイントを1つに絞ることが大切です。沢山のポイントをいっぺんに意識することも修正することもできないからです。

また、スイングする前にショットの結果もあまり考え過ぎない方が良いと思います。

ショットの結果はクラブを振った後の話ですから、その前に考えても意味がないですね。スイングする前に結果を考え過ぎるとクラブが振れなくなってしまいます。

いろいろ考えながら様々な方法を試すことも楽しいですが、スイングやショットを上達させたいと願っているのであれば、考え過ぎずにクラブを気持ちよく振ってみてはどうでしょうか。

ご一考を。

投稿100回目となりました。徐々に読んで頂いた方が増えているようで嬉しいです。アマチュアゴルファーのみなさんのゴルフ上達に少しでもお役に立っているのであれば幸いです。

(編集部より)21.4世紀ゴルフのレッスンを直接受けたい方はこちらをご覧下さい!

この記事を書いた人

伍井 佳介

Cultivator/KEISUKE GOI
おそらく、日本で一番練習しないプロゴルファー。練習しないで上手くプレーする方法を日夜考えています。広告代理店、クラブメーカー、シャフト・グリップメーカー、プロゴルファー、クラブフィッテイングを経て、21.4世紀ゴルフ レッスンを開始。アマチュアゴルファーの方々に、ゴルフを少しでも長く・楽しくプレーして欲しい思いから「21.4世紀ゴルフ」を提案してます。

1956年東京・池袋生まれ 
立教大学 経済学部 卒
公益社団法人日本プロゴルフ協会 トーナメントプレーヤー会員