やさしい道具のかたち。
キャンディのようにセロハンで包まれ(くるまれ)ていた、70年代のゴルフボール。雑誌の撮影のために初めて封印をといてみました。
昔のことをやみくもに賛美したくはないですが、ハッとさせられるモノの美しさがありました。とくにボールナンバーの入れ方に、大きな感動を覚えました。
なんのためのナンバーリングか。目的達成のためにどうデザインすべきか。使い勝手から考えられた素晴らしい意匠がここにあります。要件を満たしていながら控えめなのもいいですね。
あるがままの競技だから、触らずに済むように。やさしさから生まれた道具のデザイン。用の美だと思います。
「これ、何番?」
2018年の今、世界中のゴルフコースでボールを覗き込む光景が見られます。ボールナンバーが二箇所にしかないからですね。