多様化という言葉をよくみかける割りに「みんな」「同調」を尊ぶ風潮も感じる、不思議な世の中である。
ゴルフクラブもなんとなくそうかなぁと思う。売れてるやつがみんなにとっていいモデルだと思いがちだし、今だったら海外ブランドがよくて、日本ブランドはいまいちなんでしょ!?という、よくわからない空気感も蔓延中。それによってどんどん海外ブランドが売れ、日本ブランドが苦戦するという状態になってしまっている感がある。
売れなくなってくると、作り手も自信を失うわけで。次第に売れているモノに合わせたくなる。米国ブランドっぽいクラブを作る日本ブランドも増えてくるのだ。そうなると、
「(似たようなものなら)米国ブランドでいいや。かっこいいし」
という結論にどんどんなってしまうのではないか、と思う次第だ。
インプレスUD+2ドライバーのアドレスルック。オフセット強め。ややクセがあるがここが大事なポイント(個性)。
個人的には、お笑いコンビ、千鳥のノブじゃないが、人やモノの“クセ”に興味を持ちたいと思っている。個性を尊重することが、多様化にとってものすごく大事なような気がするからだ。
先日、ヤマハのインプレスUD+2でラウンドしたが、このクラブはしっかりとした“クセ”、つまり個性があるONLY ONEの道具である。とにかく、右方向にはボールを行かせない!右曲がりのボールは打たせない!そういう強い意思を感じる仕上がり。それがインプレスUD+2の伝統であり、自分で作り上げた土俵なのだ。
とくにドライバーはそんな感じが強い。海外ブランドの慣性モーメントが大きく、重心距離が長めのドライバーで真っ直ぐに飛ばせるゴルファーが、これを気持ちよく振ったら安定して左に行く。そうなって当たり前の重心角であり、ヘッド形状である。“左にしか行かねぇよ〜”、そういう試打コメントが出やすいクラブ特性であるといえるだろう。
こういう“クセ”のあるドライバーは、最近の海外ブランド、いや国内ブランドにもないだろうと思う。だからこそ、ここにこのクラブの大きな“可能性”を感じるのだ。
似たような道具なら好きなブランドを選べばいいが、結果を変えたいならば、いろいろな個性、“クセ”を先入観なく試すべきだろうと思う。そうすることで逆に自分がいかに“クセ者”なのかがわかってくるのだ。だったら、みんなと同じモノじゃダメなんだってことがわかってくる。
彼もクセ。我もクセ。ゆえに「多様化」だ。インプレスで真っ直ぐを連発し、トモダチ絶賛の人気外ブラドライバーを試打して、“右にしかいかねぇ〜。オレ無理だわ〜”と言ってやる。そこまで行けたらかっこいい😅