ひらめきが突然、降ってくる。
そんなことが今までに何回かですがあります。使いやすい目土バッグを作れないかと考えていた時もそうでした。「使いやすい」を考える時に大事だったのは、現行品がなぜ「使いにくい」のかを考えることでした。従来の目土バケツはスコップを差し入れ、砂をすくおうとするとバケツのフチにスコップの柄が当たりました。そうすると、スコップのほんの先っちょにしか砂が残りません。
かぁ〜、イライラするわ!とラウンド中になんども思いました。それが「使いやすい」目土バッグが欲しいと思ったきっかけです。
スコップの出し入れ。どうすればこれがやりやすくなるのか、それから毎日、とにかくボーっと考えていました。柄がフチに当たらないようにする方法です。
ある朝、事務所の椅子にだらしなく腰掛け、スリッパをぷらぷらさせている時、ひらめきが降ってきました。
スリッパは、口が横に開いているから足を出し入れしやすいんだな、と。ならば目土バッグもスコップ作業の時だけ横に倒れればいいのではないだろうか。そう思いました。性格的には、思いついたら、やってみます(汗)
持った時に、水平になる。スリッパに簡易取っ手をつけてやってみたら、なんとなくうまく行きそうな感じがしました。一緒にモノ作りしている木の庄帆布の佐藤さんに連絡し、このアイデアを伝えデザインに起こしてもらうことにしました。
何気なく見たスリッパから、ひらめきが降ってきたのです。
(このおはなし、つづく)