ゴルフの定義を明確にしよう!(後編)

この記事は、後編です。前編がありますので、まずこちらからどうぞ。

 

R&Aの風見鶏/photo by M.UCHIDA/Y.TAKANASHI

(では、後編を始めます)

ゴルフは、ゴ・ル・フ。

これから先のゴルフを考えると、ここらあたりでゴルフの定義を2つに分けて作り直した方がゴルフの普及に大いに役にたつと思います。「競技ゴルフ」と「ゴルフゲーム」という具合にです。

両者はゴルフ場でゴルフ用具を使って行う点では同じですが、目指すものは全く異なるため明確に区分けする必要があるからです。

 

そうなると競技団体はアマチュアもプロも一緒であり、ゴルフ競技の開催、運営とその普及に全力を挙げることで対象がぐっと狭まるために活動もしやすくなります。一方、ゴルフゲームはゲームのやり方によって当事者が決め事を作ればよく、この部分はやりながら自然に一つの形が出来てくるはずです。そこで色々なゲームを統括するような新しい団体、組織があっても良いものです。できればゴルファー(ゲーマー)一人ひとりが会員になって組織を支え、新しい組織はゲームの開発や普及、それに合わせた用具の開発なども行うこともできるのです。

皆さんがよく楽しんでいるオリンピックやラスベガスなどといったゲームもゴルフの楽しみ方の一つであり、スクランブルゴルフもそうです。そこで使われる道具もゲームによって変わってきて当然です。

このように最初は手軽に楽しみながらゴルフゲームに親しみ、その中から競技ゴルフに目覚めて立派なプレイヤーに育っていくのではないでしょうか。

 

メディアの役割はそうなるととても重要です。両者の違いを明確にした上で報道する必要があるからです。今のように曖昧であるとゴルフに対するイメージもスポーツなのか娯楽なのか社交なのかレジャーなのか中途半端な状態になるために誤解を生じるからです。

公務員の倫理規定に未だにゴルフが入っていたり、利用税という税金を科せられることもゴルフの持つ幅広さから人々の認識、特にゴルフをしない人達の認識に大きな差があるからではないでしょうか。

 

ゴルフという言葉の定義を明確にして、それぞれが楽しめる環境整備が今必要なことです。当然そうなるとゴルフ場も練習場もどちらの顧客をメインにするのか、それとも使い分けをするのか決める必要があります。一人の顧客はゴルファーであったりゴルフゲーマーであったり使い分けをするからでゴルフ場も練習場もそれに対応できるようにしなければならないからです。

ゴルフ用具も当然競技用とゲーム用の2つのタイプを開発する必要があります。

競技用は純然と腕前の争いとなるので用具は基準スペックの同一化の方向がふさわしくプレイヤーの技術の差を競わせるべきで、ゲーム用はある意味ゲームの方法が多岐に渡ればそれにふさわしいものが当然求められることになり、開発の範囲は無限に広がります。開発者の腕の見せ所となり、用具市場の活性化にもつながるのです。

 

今、ゴルフ業界はゴルファーの減少、若年層の参加率の低下で将来的には難しい局面に立たされ困った状況となっています。困ったという文字は木が枠に囲まれていて成長できない状態を指したものですが、これを脱するには枠を取り払う必要があります。

少し漢字遊び的になりますが私はこのように考えてみました。

困る原因は古い考えに囲まれて頭が固く柔軟性をなくしていたり、古い考えに人が囚われていたりして、それが原因で大きくなれないので困っているわけです。

これをゴルフ界に置き換えてみれば、従来からあるゴルフを一つの枠で括ってしまった結果から成長が止まってしまったと見るべきで、そうなればこの枠を取り払って大きく成長できる環境を作ることが今、すべき大切なことなのです。

 

ゴルフという表現を明確に2つの定義に分ける時が来ています。

「競技ゴルフ」と「ゴルフゲーム」と言うものに。

それが「ゴ・ル・フ」という大きな器の中で両者が共に育っていくと信ずるからです。

この記事を書いた人

松尾俊介

松尾俊介

Cultivator/ Shunsuke Matsuo
キャロウェイゴルフで20年、卒業して4年。今はフリーランスとして活動していますがそのメインテーマは「日本のゴルフを面白くする」です。
長年ゴルフと向き合ってきた中で、最近感じてきたことですが「ゴルフは言語と同じで便利なコミュニケーションツールのひとつ、そう「人と人を結びつける、理解し合う優れた道具」だと強く思うようになりました。
そのような視点で振り返ると、いろいろな人とゴルフをするたびにその道具の恩恵を受けながらここまできたんだなと感じるようになりました。
であれば、皆さんより少しだけより多くの時間と経験を積み重ねた分だけ、感じたこと、考えたこともあり、それらをまとめながら、日本のゴルフをもっと面白くして、ゴルフの楽しさを伝えたいな、次世代の人のために。
自身の終活の一つとして…