夜も長くなってきましたので、積んでおいた本の中から「日本の言葉の由来を愛おしむ」という一冊を読んでいます。
それによると、正しいの「ただ」は、無料のタダと意味としては同じだそうです。
「ただ」とはもともと、ほかの要素が及ばない“そのまま”の状態。ただひとり、ただひたすらに、というように。お金なんかいらない“そのまま”持っていってください。だからタダというようになったんだそうです。
正しいとは、まさにそのままでいいこと。ほかの要素が入る余地のない様を言うそうです。でも、誰かの正しいは、ほかの誰かにとっては平気で正しくないになりますよね? そのままではよくなーい! 正しくないゾ!と。
結局、正解というのはひとつの規範や考えに対して、そのままでよい答え。その程度でしかないようです。正解は一つじゃない!とよく言いますが、それはつまり考え方はひとつじゃない!と言っているのと同じなんですね。ひとつの規範に対して複数の正解があるわけではないのです。
正解がわからないのは、きっとやりたいこと(規範・目的)がわかっていないからだと、その本には書いてありました。大事なのは自分なりにゴールを設定することだと。そうすればそれに対する正しい道が見えてくると。
ふと、不思議の国のアリスを思い出しました。道を尋ねたアリスにチェシャ猫が答えるシーンです。
「それはあんたがどっちに行きたいかだな。わからない? それならどっちへ行っても同じこと」
日本でも、西洋でも。言わんとしていることは同じようですね(汗)