上手くプレーするための幅

21.4世紀ゴルフ(136)

フェースにも、ボールにも、地面からボールまでの距離にも「幅」があります。それはミスしてもいい「許容範囲」あるいは「余地」と言い換えることもできます

ゴルフはメンタルの要素が大きいと言われています。

今回は、メンタル的に気を楽にして上手くプレーするための提案です。

一言で言えば、「ゴルフには様々な幅がある」ということです。

別の言い方をすれば、余裕があるということ、許容範囲があるということです。  

上手く幅を利用すれば、そんなに神経質にシビアにならなくても、大体でOKと考えることができるのではないでしょうか。

これで少し気楽にプレーできれば、結果も大きく変わってくると思います。

例として2つの幅です。

アイアンのインパクト
アイアンというと地面とボールの接点である1点に、クラブのリーディングエッジを入れていくイメージを持っているゴルファーが多いのではないでしょうか。
でも実際は、ボールと地面の接点からボールの赤道まで、インパクト上下2cm強の幅があります(ボールの半径分です。直径は42mm強です)。

安定してその1点でインパクトするのは難しく、少しズレたらダフるのでプレッシャーも掛かりますが、上下に2cm強の幅があると思えば、少し気が楽になるのではないでしょうか。2cmの中で打てば大きなミスがなくなり、すべてのショットでそこそこの結果が得られます。ユーティリティやフェアウェイウッドも同じです。この幅を利用するには、前回の(ウッドとアイアンのスイング)でお話したとおり、ボールを真横から打つスイングをする必要がありますが・・・。

パットのライン
コースでスライスラインでもフックラインでもパットのラインをイメージする時、無意識のうちに糸のような細い線でイメージするゴルファーが多いのではないでしょうか。
でも実際は、パットのラインにはボール2.5個分の幅があります(カップの直径は108mmあります)。
細い糸の線の上を通していくのは、まさに綱渡りで緊張感も高くなり外れやすいですが、幅がイメージすれば、少し気が楽になるのではないでしょうか。
特に1.5m以内のショートパットで、幅をイメージしてみると、まず脱線する感じはしないはずです。カップインの確率がアップするということです。

ゴルフは考え直してみれば、1点や糸のような細い線ではなく、意外に許容範囲が広いことも多くあります。
過度にシビアにならなくても、より良い結果でゴルフを楽しむことができると思います。

お試しを。

この記事を書いた人

伍井 佳介

Cultivator/KEISUKE GOI
おそらく、日本で一番練習しないプロゴルファー。練習しないで上手くプレーする方法を日夜考えています。広告代理店、クラブメーカー、シャフト・グリップメーカー、プロゴルファー、クラブフィッテイングを経て、21.4世紀ゴルフ レッスンを開始。アマチュアゴルファーの方々に、ゴルフを少しでも長く・楽しくプレーして欲しい思いから「21.4世紀ゴルフ」を提案してます。

1956年東京・池袋生まれ 
立教大学 経済学部 卒
公益社団法人日本プロゴルフ協会 トーナメントプレーヤー会員