風を読む

誰も教えてはくれないが、草原に静かに立っていれば、音や揺れる穂先、ニオイ、体に当たった感覚で、風の向きや強さ、性質がわかってくる。

スマホを開けばなんでもわかる時代だが、スマホがなくても「風」を感じることはできる。

テレビを点ければ常に何かのランキングを発表している。昼時に街を歩けば特定のお店から行列が伸びている。隣の店舗は閑古鳥だ。僕らはわかりやすい「情報」に誘導されている面もあると思う。多くの人が自分で「風」を感じるのではなく、「風向き情報」を観て暮らしている。そんな気がする。実際、その風向きが合っているのかは気にしていない。

それをテレビ、スマホ、情報のせいにはしたくない。スイッチを切りさえすれば、一人静かに立って「風」を感じることができるのだから。

淀んだ空気に飲み込まれないようにしたい。

 

この記事を書いた人

CLUBER

Cultivator/ Yoshiaki Takanashi
ゴルフの雑誌作りに携わって20余年。独立起業してから5年が過ぎたモノ好き、ゴルフ好き、クラフト好き、信州好きな、とにかく何かを作ってばかりいる人間です。
ポジション・ゼロ株式会社代表/CLUBER BASE TURF & SUPPLY主宰/耕す。発起人
記述は2018年現在