これから発売されるブリヂストンのニュークラブを打っていて「選択肢」と「組み合わせ」について考えた。アイアンの新製品には、上の写真のような小さいヘッドサイズのブレードモデルもあるし、次の写真のようなセミラージタイプのキャビディモデルもある。
アイアンは、トップアスリートと契約しているブランドならば、伝統的な「コンパクトヘッド」が選べるようになっているのが通例。一般的には「難しい」と言われるモデルもNEW!が発売されるカテゴリーだ。
では、ドライバーはどうだろうか?
現在のブリヂストンのラインナップ(選択肢)を見ても、B1、B2、B3 SD、B3 DDとそのすべてがフルサイズの460ccである。ドライバーはアイアンとは違いサイズではなく、ウェイト配分で性格を変えられると言っても、見た目や振りやすさ、フィーリングなどすべての性能を「大で小を兼ねる」というわけにはいかない。
大きさそのものが生み出す“違い”、“性格”があるのではないか?と個人的には思ったりするのである。
そんな中、発売予定モデルの中に、コンパクトヘッドのドライバーを見つけた。B-Limited 415ドライバー。その名の通り、415ccのニュータイプである。おそらく、数年前に宮里優作プロがテスト使用していた小さいプロトタイプヘッドをベースにしたモデルである。
打ってみると、やはりMBアイアン「220MB」とのマッチングがとてもいいように感じた。フルサイズのドライバーを打ってすぐにMBアイアンを構えると、やたら小さく感じるものだが、415ccくらいならばそんなに違和感を抱くことはない。そしてなにより、小さいヘッド同士は“振りやすさ”の親和性が高いのだ。同じとまではいかないが、近い感覚で振っていける。そんな気がした。
ゴルフクラブ単体ではなく、ゴルフクラブセットと考えると、振りやすさの親和性を高めることはとても重要。これを14本の繋がり、なんて言ったりもする。クラブ同士を結びつける大きなファクターがヘッドの大きさである。大きなヘッドは大きいもの同士。小さなヘッドは小さいもの同士でコンビネーションする。
大事なのは「選択肢」があること。そして、それを正しく「組み合わせる」ことである。
限定とはいえ、小さなヘッドのドライバーを国内大手が発売することは非常によいことだと思う。
個人的にも、タイトリストの「TSi4」、テーラーメイドの「300 Mini」など小さめドライバーヘッドに目がないが、やはり使っているアイアンはコンパクトブレードである。そういう昔っぽいゴルフ道具でゴルフをしたいオヤジが生きているうちは、MBアイアンもコンパクトサイズドライバーも無くさないで欲しいなぁと思う。
ちなみに中空のアイアン型UTなども、コンパクトアイアンユーザーにとっては5wとの間をスムーズに繋いでくれる、ありがたいアイテム。ゴルフクラブを「単品」ではなく「セット」で考えると、なぜ、こんなにも多くの形状、サイズのゴルフクラブが発売されるのかがわかってくるはずだ。