球を打ち込んでいくターゲットのような枠が男には見えていた。ボールの後方からその飛球線をイメージしながらあるき、すたっと構え、クラブを振りぬいた。
スイングをみなくてもグッドショットであったことが想像できるだろうか。空に見立てた枠のなかを白球が突き抜けて、放物線を描きながら芝生におちていく。
何年も前に聞いた一言を僕はとても気に入っている。〝次のスイングをイメージしたら、手のひらの中でクラブの重さを想像しながらボールまで歩くんだよね〟 ゴルフとはそんなゲームだと思う。
気配り目配りをするところが変わればゴルフは変わる。