粗末にしない。

アイアンで削らないためにティアップする、という考え方もある。希望する球筋はターフを削らなければ作れないのか?

木のティーペグは折れる。だから使わないという人もいる。もっと高機能なティを愛用する人もいる。そこに特別な感情は抱かない。本人が納得し、希望のゴルフをかなえるためのツールだから好きなものを使えばかまわない。ティーの機能のおかげで数ヤード飛んだのか、偶然きちんと打ち抜けたのか知る由もない。本人が納得すればいいだけのこと。
ただ一つお願いがある。コースにはゴミとして捨てないで欲しい。

このティーペグができるまでにどこで何年育ったか?なんて気にする必要はないけれど、木は地球に生きていた。

木のティーペグは折れるけれど削りなおすことも出来る。木という素材の良さのひとつ。家だって家具だって小道具だって、木から拵えるものはそうやって経年劣化などの不具合を調整できる。
一発のショットのためだけに毎回新品にするのも否定はしないけど、そこにどれだけの性能差があるのだろう。折れたティーペグで何か不具合があるのだろうか。フェイスとボールの間に芝が挟まらないようにしたい、それが殆どの目的だろう。
折れたティーペグの再利用がみすぼらしい、みっともない、紳士淑女のゲームなのにね、と思う方もいるかもしれないけれど、モノを粗末にすることは感心しない。木もそんなために切られた訳じゃないでしょう?

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー