絶景とは

西から前線が伸びてきて、太平洋上から日本列島に薄くて低い雲がかかっていた。

雲の上は当然の青空。雲海が眼下に広がる。

富士山をも見下ろす機上の景色。非日常の世界がそこにある。

絶景哉、絶景哉。

私はおじさんになっても、小さい窓に額を引っ付けるようにして

ずっと外を眺めている。

2000mの山頂から見えた雲海は「絶景」と言われる。

でも、機上で見る雲海にそこまでの感動を覚える人は少ない。

富士山を過ぎたあたりでシェードを下ろし、眠りに入る人も多い。

絶景とは何だろう? そんなことを考えていた。

 

 

 

飛行機が最終の着陸体制に入り、雲に侵入していく。

真っ白なベルト帯を突き抜けるといきなり海が迫った。

靄って視界は悪かったが、ベタ凪なのがわかる。行き交う船舶もない。

海上にいながら深い森の景色を思い浮かべた。深い霧に包まれた湖畔の風景を。

着陸まであと5分。

水面ギリギリの世界にも「絶景」はあった。

思わず写真を撮った。

個人的には自分が撮った写真の中でベストワンだと思う一枚。プリントアウトして飾りたいと思う。2024.2.20の日向灘である。

 

 

この記事を書いた人

CLUBER

Cultivator/ Yoshiaki Takanashi
ゴルフの雑誌作りに携わって20余年。独立起業してから5年が過ぎたモノ好き、ゴルフ好き、クラフト好き、信州好きな、とにかく何かを作ってばかりいる人間です。
ポジション・ゼロ株式会社代表/CLUBER BASE TURF & SUPPLY主宰/耕す。発起人
記述は2018年現在