ゴルフがスコットランドで育ったのは覆らない史実。米国でもそれなりに熟成されているが、日本はどうだ。
民族性の違いも気候風土の違いもあるだろうが、日本でゴルフが始まってからどのくらい熟成しただろう。倶楽部とコースの違いを認識しない名門に憧れる風潮は相変わらずであり、単調な林間コースが相変わらず人気である。ティーグランドに立ったとき無意識にドライバーがふれるホールにどれだけの価値があるのだろうか。個々人の最大飛距離を試すのがティショットが求めているものでは無いだろうと思う。
最終ターゲットは拳がやっと入るほどの小さな穴であり、そこにどう寄せていく、そのための一打であることを忘れてはいないだろうか。飛距離だけで優劣をつけるコースは戦略的でない。頭脳も要求するのが本質的な戦略性であり、それが世界標準の近代ゴルフゲームである。