愛を育もう

寒い冬でも葉を茂らせそびえる常緑広葉樹、これをタブノキと人間は呼ぶ。数百年前のとある日に、実生の木として、ここに生まれた。

ちいさな木の実から先ず根を出して、芽を出して、葉を広げ、太陽の光を浴び、次の芽を備えたら、役目を終えた葉を地に落とす。何百回もこれを繰り返し、育ってきた。もちろん正確な記録などは無いけれど、年輪がその証。

 

この芽吹いたばかりの実生も大きく育つのか、踏まれてしまうのか、切られてしまうのか、それは森の見守り方次第。つまりは人間の愛と想像力次第なのである。利己的にいきる生物だから仕方ないのかもしれないけれど、昆虫だって動物だって、もっと知能指数が低い生物だって、地球で上手に暮らす。

搾取するだけでは卑しい生物である。上手に借りて、上手に返す、これが循環である。愛を育んだら、何が生まれるだろうか?

材木にされた木々の年輪を見るたびに、そんなことを考えるこの頃である。

 

この落葉の下に何百万もの命があることが想像できるかな?

 

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー