鬼に金棒を与える。

ジャスティン・ローズとの契約を伝えるHONMA GOLFの雑誌広告。

ニッポン伝統の“鉄”を手に入れたJ.R.

本間ゴルフの親会社であるHONMA GOLF LIMITEDとジャスティン・ローズが複数年契約を締結! 2019年は、なかなか刺激的なゴルフのニュースで幕を開けました。

日本のゴルフメーカーと世界のトッププレーヤーとの用品契約といえば、ミズノとニック・ファルド、マルマンとイアン・ウーズナム、ホセ・マリア・オラサバル、ヨネックスとフィル・ミケルソン、新しいところではダンロップとアーニー・エルスがパッと思い出されます。

米国メーカーではあまり選手ごとのパーソナルモデルを用意したりはしませんが、日本メーカーは昔からトッププレーヤーには専用モデルを開発する伝統がありました。とくにアイアンにおいてはその傾向が強かったですね。

ミズノのファルドモデルといえば、なつかしのMS-203(欧州ではTP-19)。マルマンのウーズナムモデルといえば、コンダクタークラシック400C(たしか)、オラサバルモデルといえば、コンダクタープロ304E(たぶん)だったと思います(汗)

海外の選手や市場は、日本のフォージドアイアンの良さを日本人以上に認めてくれます。デビュー当時のタイガー・ウッズもミズノMP-29&MP-14のコンビネーションでしたし、日本市場では一旦その火が消えてしまったミズノフォージドマッスルアイアンを再び復活させたのも、MIZUNO U.S.A.と米国の市場でした。テーラーメイドの『300フォージド』も日本人エンジニアが企画し、日本のベンダーと作った国産モデルでしたね。

今回のジャスティン・ローズも、HONMAのアイアンにビビッときたんじゃないかなぁと勝手に推察しています。

欧米の選手はそもそも大きく飛ばすことができるからか、ターゲットを狙うアイアン、そしてウェッジに対するこだわりを強く感じますね。スリクソン(ダンロップ)の契約選手もドライバーはあんまり使わないのに、アイアンはめちゃくちゃ気に入って使うというわかりやすさ(汗) 日本のメーカーはたぶん、フォージドアイアンを作るのが抜群にうまいのです。さすが長年、軟鉄鍛造神話が息づく国でしのぎを削っているだけあります。

世界のトッププレーヤーが日本のアイアンを使ったら、それこそ鬼に金棒。HONMAと契約したジャスティン・ローズは、もうワンランク、ツーランク強くなっちゃいますね。TOKYO 2020で2大会連続の金メダル、そしてHONMA酒田工場に凱旋。夢のシナリオが用意されています。

 

この記事を書いた人

CLUBER

Cultivator/ Yoshiaki Takanashi
ゴルフの雑誌作りに携わって20余年。独立起業してから5年が過ぎたモノ好き、ゴルフ好き、クラフト好き、信州好きな、とにかく何かを作ってばかりいる人間です。
ポジション・ゼロ株式会社代表/CLUBER BASE TURF & SUPPLY主宰/耕す。発起人
記述は2018年現在