歩いていると、とにかく様々なことを考える。考えるより他にすることがないともいえるが(笑)
お遍路さんなんかも、札所に詣でることよりも道々を歩きながら様々なことに思い巡らすことに意味があるのではないかと思うほどだ。座禅は座ってするが、歩いていてもなんとなく似たような境地にたどり着ける。そう思う日もある。
近頃は歩いている時の視線の置き所が定まってきた。前はなるべく遠くへ!だったが、いまは数歩先。2〜3メートルくらい前を伏目がちに見て歩く。地面を見て、細かい段差、傾斜にも気を配って歩いている感じ。
歌にもあるし、下よりも上を向いて歩いたほうが健康的な気がするけど、背筋を伸ばし目線だけを下に向けて歩いていると「様々」ではなく、一つのことに集中できるような気がして心地いい。目線を上げたところで目的地は常に遠すぎて見えやしないし、遠さを実感してイヤになってくる。
だから、数歩先に集中するのだ。確実に足を出してさえいれば、目的地に必ずたどり着ける。遠くても一歩ずつ、近づけばいいか。