車で行けば流れてしまう風景も、静かに止まって見えるような電車の旅である。
11月はお誘い、法事、いつものひとり旅と電車に乗って出かけることが多かった。
北海道、新潟、長野。それぞれの車窓からそれぞれの景色を楽しんだ。
北アルプスに沿うように走る大糸線は、利用客が減少し一部区間で廃線も検討されているという。同じ日本なれど、車窓から見える街、景色は大きく違う。外を眺める自分の心持ちも、すでに違う。
ものすごいスピードで流れているのは景色ではなく、自分なのだ。そう気付かされた11月の旅だった。