何それ、から始まる文化。

太平洋クラブ御殿場コース別注/TURF AID BAG

何も書いていなくて伝わるのか。

今週、三井住友VISA太平洋マスターズが開催されています。舞台はご存知、太平洋クラブ御殿場コースです。関東屈指の有名コースですね。

今年、その御殿場コース関連でとても嬉しいことがありました。それはCLUBER BASEのTURF AID BAGをコースの備品として採用していただけたこと。そしてもうひとつ、コース内の「目土ステーション」にTURF AID⑱のサインをつけていただいたことです。

太平洋クラブ御殿場コースの目土ステーション/TPC撮影

TURF AID活動を始めて5年目に入りましたが、コース内にサインを出していただいたのは初めてのことです。手作りしたTURF AID RED BOXを千葉市民ゴルフ場に持ち込んで設置してもらったことはありましたが、それ以上のゴルフ場へのアプローチはできずにいたのです。

千葉市民G場に持ち込んだ手製の目土箱

なぜ、目土ステーションにまでTURF AID⑱と入れたかったのか。それはバッグの宣伝目的とかではないのです。目土バッグ、そしてラウンド中の補給基地に同じワードが書いてあることでゴルファーへの理解が進む、と考えているからです。

ゴルフの世界は、様々な局面で「説明不足」が多いのかなと思っています。例えば、ゴルフカートに砂の入ったバケツがぶら下がっています。セルフで来場したビギナーがそれを見て、「あ!目土だ」と思うでしょうか? コース内に点在する目土ステーションを見て、「あ!目土の補充場所だ!」と思うのでしょうか。何も書いてないのに理解し、実行する人っているのかなぁと思います。

TURF AIDとは、芝を救う(いたわる)という目土の目的をそのまま表現したものです。傷つけた芝生には、絆創膏代わりに砂をかけてください。そうすれば治るのが早いですから。そう説明しています。エチケットだから、マナーだからではなく、芝生をいたわるために目土をする、そう説明したほうが直接的で理解も早いと個人的には思っています。

あくまでもその言葉の意味を知っていればの話ですが、コースの砂置き場でこの文字を見たときに、それが灰皿だと思う人はいないでしょう。砂を補充する場だと目土バッグと連動して理解してもらえるのではないかと考えているのです。

幸い太平洋クラブ御殿場コースでは、TURF AID BAGを備品として発注いただきましたのでゴルファーは、朝のスタート時にTURF AID BAGを目にすることになります。その上でラウンド中にコース各所にTURF AIDと書かれた砂場を目にすることになれば細かい説明は不要になるでしょう。

「目土ステーション」にタバコの吸殻が刺さっているケース、結構あります。ゴミが捨てられていることも珍しくはありません。知っている人は、こうした状況を見て憤慨しています。それはそうだと思います、砂の補充にきたら灰皿と化しているのですから。でも、もしかしたらそれは知らずにやっているのかもしれません。米国の灰皿は砂にタバコを突き立てて消しますし悪気なくやっている可能性はゼロとはいえません。「目土ステーション」には、とにかく何も書いていないのですから。

3年ちょっと前、TURF AID⑱というワードを使って、目土バッグと目土ステーションを連動させる。そういうことができたら理想で、夢なんですよねぇとお話ししたことがあります。それを覚えていてくれたのが株式会社TPCの飯島敏郎さんでした。今回、太平洋クラブへプレゼンし、導入を実現してくれたのは飯島さんです。私は何もしていません。本当にありがたいことです。TURF AID⑱活動そのものも、実際に目土活動を愉しんで行っているゴルファーの皆様によって全国にその輪が広まっているわけで、私が何かしているわけではありません。すごいことだなぁと思います。

ゴルフは大人の嗜みですから、理由を知れば、ほとんどの方が目土やピッチマーク直しを実践するゴルファーになると思います。説明不足が原因であれば、何らか対策、工夫をしなければなりません。TURF AID⑱というワードも、知らない人に「何それ?」と興味を抱いてもらうフックになればいいと思って使い始めたものです。「何それ?」といわれたら、嬉々としてご説明しちゃおうと(笑)説明する機会が得られれば、確実に「目土文化」は広まり、根付いていくと信じています。

TURF AID⑱

⑱ってなによ? と思っていただいたら喜んで説明します。

「18ホール。つまり、いつもやる。それがTURF AID」という意味です!

コレも「説明不足」の事例です(汗)

この記事を書いた人

CLUBER

Cultivator/ Yoshiaki Takanashi
ゴルフの雑誌作りに携わって20余年。独立起業してから5年が過ぎたモノ好き、ゴルフ好き、クラフト好き、信州好きな、とにかく何かを作ってばかりいる人間です。
ポジション・ゼロ株式会社代表/CLUBER BASE TURF & SUPPLY主宰/耕す。発起人
記述は2018年現在