年に一通の賀状さえままならない今の世に、一句添えられた大変丁寧なお手紙をいただいた。青墨で書かれた筆文字は人柄を表すようであり、穏やかで、しなやかな感じがまるでご本人のようである。幾たびも読み返しては、お会いした時のことを思い出してみようと気にさせるのも、手紙の良いところかもしれない。
簡略化されたものが合理的だともてはやされる時代、メールやラインの文字でさえ端折られる時代、ふと大切なことを思い出させていただいた。学びて然る後に足らざるを知るではないけれど、不躾な日頃を反省し、こころくばりの大切さを一から学びなおしてみようと思う。