道具選びも愉しみのうち

同じ形式の真空管だけれどもドイツ産と英国産では音の柔らかさが違ってくる。レコードに刻まれた音源は同じだけれども、自分好みに調律することが出来る、そういう遊び心をアイアン選びにも加えては如何だろうか。数ヤードの飛距離と相殺することでアイアンの調律選択肢は無限大に増えてくる。

あっちがいいかな、こっちがいいかな、これはどうだっただろう?  ゴルファーの大半はそういう道具選びの愉しみを既に味わっている。若い方にはわからない表現かもしれないけれど個人的には〝お気に入りのレコードを好みの音で聴く〟に近い。

針を選び、カートリッジを選び、針圧を変える。スピーカーを替え、ケーブルを替える。出力するアンプが変わらなくとも耳に届く音は全く違うものになる。なかにはアンプの真空管の同じ製品だけれども、生産国による差異を愉しむツワモノもいる。

球を効率的に飛ばす機能を否定するものではない。ボールを飛ばせる距離には大差ないかも知れないけれど、先ず視覚に訴えるものがあるだろう。この道具が好きだ、あのプロと同じモデルを使いたい、憧れの先輩と同じ道具、この打感が好き、何でもいい。道具に愛着を持つことでゴルフの愉しみがひとつ増えることだけは間違いない事実だと思う。

 

この記事を書いた人

八和田徳文

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー