たらせる

雨水も過ぎ啓蟄を迎えるころになりました。庭先に落ちたものを焚きながら、季節の巡りに思いを馳せるのも悪くない時間です。

和製英語のカタカナ言葉が溢れる時代ですけれど、失われつつある昔ながらの言葉には大切なものがあったように思います。自己正当性の主張ばかりが目立つ時代ですけれど、もっと寛容にあったらいいなと思います。許し許され、想い想われ、そういう時代が好きでした。

無いものねだりが人間の性かもしれませんけれど、あるもので足らすことの美徳もあると思います。久しぶりにマッチで火をつけながら、ライターにはない素朴な動作の懐かしさとか、マッチ自体の機能美や潔さに心奪われました。

液晶越しのコミュニケーションに躍起になっておりますが、そばにいる人との肉声での他愛もない会話のほうが心満たすような気がしている今日この頃です。

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー