変わらない距離。必要な番手。

AW OF PRGR RS TITAN FACE IRON 2014-2015

100ヤード打つクラブがない?

暖かい土曜日だ。

テニス肘(ゴルフ肘)はますます深刻になっているが、セールで入手したクラブを眺めながら、ゴルフする日のことを考えたりする。

2014年に発売されたPRGR nabla RS TITAN FACE IRONは、ゴルフ番組で試打させていただいたこともある、「縁」あるモデルである。番組では最後に一番印象に残ったクラブのことを語らなくてはいけなかった。僕は迷わずこのアイアンのことを話した。

メーカー提供の番組だから、忖度と思われてしまったかもしれないが、このアイアンは本当によかった。飛び系で飛距離は出るのだが、何よりもミスにやさしい、きちんと「枠」に入る。そんな印象をもった。それ以来、なんとなく頭の片隅にこのアイアンのことが残っていた。

2018年。メーカーに在庫があったのか、直営ショップの限定セールにこのアイアンを見つけた。定価の1本ぶんで1セット買えちゃうほどの価格だった。

で、いま手元にPRGR nabla RS TITAN FACE IRONがある(笑)

PWのロフトが43度。なかなかの立ち方である。

最初、#5(単品)、#6〜PW(セット)を買ったが、43度のPWと手持ちのAW52度は9度の開きがある。これはちょっと開きすぎだ。ということで、この度、2度目の限定セールでAW50度を追加購入した次第である。

50度のウェッジは、ウェッジシリーズにもあるし、このようにアイアンセットの単品販売番手としても存在する。どちらを選択するのかはゴルファー次第だろう。

つまらない話ついでに、こんなことを書いておきたい。

パターをのぞく13本のクラブセット。SWのロフトはだいたい56度か58度の人が多いと思う。進化だなんだといっても、SWのロフトはそうは変えられない。つまりここは固定されたものである。この変わらないSWと時代とともに変わるアイアンのPW。この間にロフトの差がどれくらいあるのか? 昔とどう違うのか? それを考えてみると楽しくなると思うなぁ、という独り言。 

 

例えば、PRGR nabla RS TITAN FACE IRONを使おうと思っている僕の場合。

Titleist VOKEY SM6 56度(これは固定とする)

RS TITAN FACE PW43度

SWとPWのあいだは実に13度もある。

推奨されるウェッジのロフト間ギャップは、4度〜6度。

そこで50度のAWをそのあいだに入れる。

こうすれば、PW〜AWのギャップが7度、AW〜SWのギャップが6度となる。

ギリギリだけど、いい感じだ。

よくストロングロフトアイアンを買うと、100ヤード打つ番手がなくなっちゃうよ、という声が聞かれるが、結局、これは「もともとのPWがなくなっちゃったよ」ということである。

48 〜50度。これがもともとのPWのロフトだからである。

どんなにクラブが進化しようと、時代が変わろうと、ボールからカップまでの距離100ヤードは変わりようがない。そして100ヤードのキャリーを打ちやすいロフトも変わるわけではないのだ。

100ヤード打ちやすいロフト、それが48 〜50度のクラブならば、結局、その番手はゴルフをする上で必要だということになる。

であれば、いまは#6〜PW(43度)が標準セットとなっている場合が多いが、この先は、#7〜AW(50度)にした方が親切なのではないか? そんなことを思ったりする。

ロングアイアンがいるか、いらないかは人によるけれど、100ヤードを打ちやすいクラブはゴルファーみんなにとって必要なものなのだから。

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

CLUBER

Cultivator/ Yoshiaki Takanashi
ゴルフの雑誌作りに携わって20余年。独立起業してから5年が過ぎたモノ好き、ゴルフ好き、クラフト好き、信州好きな、とにかく何かを作ってばかりいる人間です。
ポジション・ゼロ株式会社代表/CLUBER BASE TURF & SUPPLY主宰/耕す。発起人
記述は2018年現在