NOT FOR SALE

MOE86

「みんな」に理解してもらうなんて無理。とくにこれは“伝わりにくい”モノである。なぜなら、ゴルフ観が「みんな」と違うから。目的が違うから、そこに到達するための道具も違ってくる。シンプルな話。

このヘッド、“ほんの少し”しか作っていないらしい。通常のゴルフクラブヘッドと比べれば、サンプル生産くらいの数である。

でも、使用者とちゃんとお付き合いする。そう思うとこれでも“多すぎる”数なのだという。一緒にゴルフをしたり、ゴルフ談義をしたり。同じセンスを持つ人たちを大事にしながら、これからも暮らしていく。そのために作った道具だ。ヒトにわけるためだ。

売るためじゃない。

モノは価値観を映す鏡のようなもの。僕らはモノを選択しているようで、実は確かに、誰かに選別されているんだ。ちょっとこわいけど、それがモノの在り方。それが趣味の本質。

「みんな」ではなく、「じぶん」を。鏡に映る自らを素直に見て大切にしたい。じぶんを偽ってもバレるから。無理なきように。

この道具に対しても。みんなでいいね!って言わなくたっていいのだ。

 

 

 

 

この記事を書いた人

CLUBER

Cultivator/ Yoshiaki Takanashi
ゴルフの雑誌作りに携わって20余年。独立起業してから5年が過ぎたモノ好き、ゴルフ好き、クラフト好き、信州好きな、とにかく何かを作ってばかりいる人間です。
ポジション・ゼロ株式会社代表/CLUBER BASE TURF & SUPPLY主宰/耕す。発起人
記述は2018年現在