粗茶ですが

この頃聞く機会が激減している言葉、粗茶ですが。丁寧語、尊敬語、謙譲語、言葉の使われ方もその意味も時代とともに変質しているが、いま一度考え直してみる時代になったかなと思う。

たかが一杯のお茶なれど、ひとさまに召し上がっていただくものだから、という気持ちがあれば美味しくできる。

自己主張がまず先にくることが一般的になっているのかもしれないけれど、謙虚になればなるほど、あるものを活かす工夫が生まれてくるように思う。素材を見つめ、状態を見つめ、どうすればいい特性が引き出せるのか、これに尽きるのではなかろうか。

 

日当たりが良い畑は木も良く育つ。ただそれだけでは美味しい茶葉は作れない。日照時間と寒暖の差が適度なバランスにあるとき良い茶葉がとれる。春先の新茶だけでなく、晩秋の 一芯二葉もわるくない。

湯の温度と抽出時間から抽出成分を考えてみる。素材も大切だけれども、美味しく召し上がっていただくために大切なこと、いま一度考えてみよう。これは茶だけの話ではなかろうと思う。

 

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー