ちょっと眠いだろうけれど早起きさせて車を走らせた。まだ暗いうちにエンジンをかけ、他愛もない会話をそれとなくしながら海沿いを東に向かう。なんとか間に合ったその瞬間は二人にとっては特別な光景だ。誰もいないゴルフコースに朝陽がさした。
ゴルフとの距離感は人それぞれで、けっこう難しく考える人もいる。飛距離に球筋にスイングに、あれこれ悩む人もいる。100ストロークという見えない壁を感じる人もいる。コースはこうあるべきだ、そう几帳面に考える人も少なくない。それはそれで不正解ではないし、積み重ねてきた歴史のなかで育まれたそれぞれの価値観であろう。ただ、ときどきそれがゴルフを窮屈にする。
もっと自然体でゴルフコースを感じて欲しい。もっと自然体でゴルフを楽しんで欲しい。それぞれの技量に合わせたプレイルートがあるようにおもうし、見つからなければ友達と一緒に探してもいい。ゴルフは頭脳ゲームではあるけれど、窮屈にこわばっては上手に遊べない、そんなゲームだ。もっとおおらかにあれ。