日本で最初の始球式の球が大切に飾られている。興味のない方にはたった一個の古びたゴルフボールかも知れないけれど、服部知事の打たれたこの球が示すのは、日本のゴルフの始まりであり、グルーム氏らの日本への敬意と愛である。
それから100年後、倶楽部のある兵庫県の知事、井戸氏が打たれたのは現代のボールでなく、当時のボールを再現したものだ。グルーム氏の撒いた一粒の種は、人々に愛されながら今もなお育ち続けていることが見て取れる。
101山荘から始まった六甲での美しい物語、ゴルファーには知っていて欲しいひとつの物語。