MASTERSで日本選手が初めて勝った日の夕暮れ。ショートコースで少しパッティングをした。風はやわらかく、ひどく心地よかった。
青空があって、芝があって、松がそびえ、ツツジが鮮やかに咲き誇る。世界の舞台と同じコントラストがすぐそばにある。遥かなるオーガスタと同じタイミングに、ピタリ照準を合わせてくる自然のサイクルに感謝したいと思った。
MASTERSを観て、タイガー・ウッズの偉大さをあらためて想った。パトロン達がMASTERSに欠かせない演出家なのだということも、秋開催のMASTERS 2020に続き思い知った気がする。
オーガスタをスピンコントロールで攻略するウッズ。曲げ、戻し、カップにボールをねじ込んでいく。スーパーショット、スーパーリカバリーとともに放出されるパトロンの熱。寝落ちしている暇はなかった……
あまり意識はしていないけれど、私はたぶん“タイガー・ロス”の只中にある。居ないからこそ強まっていく存在感。
改めてウッズ氏の平癒を願った、月曜のかたわれ時だ。