若い頃はアプローチショットに苦手意識なんてまったくなかった。難しいライコンディションからでも30センチ以内に寄せられるイメージがあったし、チップインも狙ってできていたりした。何も考えず、こんな感じかな、って打てば寄ったのだ。たぶん、子供の頃の感覚そのままに。
でも、近年、いや、ここ3年くらいで急激にアプローチが苦手になった。打つ前はもちろん、テークバックしてからもいろいろ考えてるし、結果もチャックリしたりトップしたり、シャンクになったり。想像もしないミスをしてしまう。正直、ウェッジを持つのが怖くなっていた。
これはいかん。ということで今年は気がつけばアプローチ練習をしている。
だいぶ昔のような感覚になってきたのは、「今朝」である(笑)
ヘッド軽めの「MOE86ウェッジ」でアプ練するようになって3週目くらい。ソールがちゃんと地面に当たり、すっとフェースにボールが乗ってくれるようになった。良かった頃の感覚を思い出しつつあるのだ。この感じがラウンドでも一回出たら苦手意識も消える。
クラブセットでいえば、ドライバーとウェッジは端と端。その端っこが共通してヘッド重で振り重たく感じるのが一般的なのではないかなと思う。その両端を軽ヘッドモデルにしてセット全体の「扱いやすさを平均化」している。それが今やっていることでもある。
軽ヘッドコンセプトの「MOE86」シリーズが、その大切さやメリットを教えてくれるのだ。
一般的な重ヘッドウェッジでも、感覚的にはシャフトを短くすれば使いやすくなりそうな気もするが、そもそもシャフトの短いウェッジの場合は、ドライバーのようにビバ、短尺!にすればいいわけではない。これ以上短くできない難しさがあるな、と思った。長さを変えたくないなら、軽ヘッドが必要になる。
昔のプロがドリルでウェッジヘッドに大穴を開けて調整していたのも、このためなのだ。
そうやって考えていくと、グローバルモデルのSMシリーズに加え、ヘッド軽めの「VOKEY FORGED」を作っているタイトリストは偉いよね。あまり脚光を浴びてないけど、「VOKEY FORGED」って実は貴重な存在なのだ。
ドライバーとウェッジ。
クラブセットの端と端。
振り重たいクラブ同士。
ヘッド重量の選択肢。
なかなか伝わらないけれど、それが未来へのキーワードだ。