かわいらしい野兎がむしゃむしゃ食んでいるのはTPCスコッツデール スタジアムコースの芝だ。正確に表現するとペレニアルライグラスとファインフェスクの混播したものを食んでいる。同地は日本より暖かいもののバミューダグラスでは休眠してしまい枯れた芝に見えてしまうから、厳冬期でも緑色に育つクールシーズングラスをオーバーシードしているのだ。グリーンも別品種のクールシーズングラスをオーバーシードしている。野兎にとっては枯芝が旨いのか、生芝が旨いのかわからないがゴルファーに臆することなく食んでいる。
羊飼いが遊んだゲームがゴルフの起源とするならばこの光景には原点回帰っぽさがある。SDGsを人々の目標としている時代、この大会のスポンサー企業のことも少しくらいは意識してみたら面白いかもしれない。兎の餌に興味がある方はデータシートが公開されているので見て欲しい。世にあふれる雑な表現の解説を鵜呑みにせず、公開情報で賢くなるのも悪くないとおもう。