ゴルフの目的

全英の余韻ある街から毎日のようにショートメッセージと画像が届く。なんだかとても楽しそうだけれども、帰国したらそんなコースは無いんだから病気になる前に帰国しなさいと返信をした。きっと本人も気付いているんだけど、スコットランドほど日本のゴルフは生活に密着していない。どこか特別で、ちょっと贅沢な大人の遊び。準備万端で気取ってする感じも否めない。

今年の夏は例年になく高級なコースを沢山ラウンドしているけれど、やっぱり気楽に歩けるコースが好きだ。天気がいいから友達を誘って散歩する、そんな感じでゴルフは楽しみたい。まだ元気だから、できればハーフセットくらいを担いで歩きたい。2千を超えるゴルフコースがあるけれど、そう出来るところは極限られたところ。残念だ。

そういえば今年はここの記事にもしているけれど、友人たちと小樽CC旧コースを歩く機会が多い。かの大谷光明氏が〝ここを日本のセントアンドルースにして欲しい〟と激励されたとの言葉も残されているようだが、もうすぐ100年を迎えるここはどう育っただろうか。

僕のゴルフの目的は、飛ばしっこでもベストスコア更新でもない、真剣なお遊戯だ。小雪がちらつく前に、あと何度か友達と散歩ができたら幸せである。

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー