古民家は仄暗い。陰影が濃いともいえる。
明るさはお天気次第。部屋にいながら天気を知ることができるともいえる。
自然光とともに暮らしていれば、たぶん過不足ないはず。
暗くなれば、今日も終いにすんべぇ。あした明るくなる少し前に起きればいいか。である。
ひとたび人工的な明るさに馴染んでしまったなら、古民家の冬は真っ暗に感じるかもしれない。
わずかな光に、温かみを感じたい。
常に明るいことに慣れてしまうことが、幸せなのか。
便利とは? について考えることが増えた。なんとなく考えること自体が楽しかったりする。
月明かり。蝋燭のゆらぎ。いろりのタネ火。微かな光に安らぎを覚える人も案外多いだろう。
今に「足す」のではなく、今から「引いていく」ことで手に入る大事なもの。
足りてないくらいを狙う。
足りているからこそ浮かぶ、贅沢な考えだ。都会的なギリギリ発想のようにも感じる。
でも、自分で上限を決めなければギリギリは狙えない。このへんでいいか。それを自分で決めることが、最も先決で大事なことなのではないか。最近そう思う。