3グラムの夜明け

鉛一枚貼るのにもどこに貼ろうかと考えますね。今回は自分のアドレスでソールが接地する場所を見つけ、そこをセンターと考えて貼ってみました。

プリドーンパターの試作1号機。この子だけ403ステンレスで、しかも精度出しのために削った結果、300gを切るライトヘッドになっています。試作2号機から完成品までは精度出しを考慮したオーバーサイズの303ステンレス(いわゆるGSSグレード)のインゴットから削り出しています。

ヘッドの口径、重さについても試作1(軽)、2(重)、3(重)で検証し、完成品はシャフトも含め非常によい出来栄えとなったと自負しています。

私個人の感覚で言えば、重たいより軽い方が扱いやすく感じるのでラウンドにも試作1号機を持っていっていました。でも正直いえば、もうちょっと重さを感じたい日もあったのです。昨日、そして今朝がまさにそんな日でした。

そこで、試作1号機に鉛テープを貼ってみました。重さは約3グラムです。

結果的には、ものすごくよくなりました。それは打感の違い、転がりですぐにわかります。ものすごく気持ちいい! BUTUGUと呼んでお気楽に遊んでいた最初の頃の快感が蘇ったのです。プリドーンと名付け、製品化が見えてきてから、自分でもいい結果を出そうと気負い、硬くなっていたのかなと思います(笑)

わずか3グラムですが、ゴルフクラブの重さ(重心)を感じることの大切さを思い出させてくれました。

それと、鉛テープ分「底上げ」された点もよい結果に結びついている気がしてなりません。あるいは3グラム分重心が下がったからいいのか? そのあたりは検証材料になったと思います。

PREDAWN(プリドーン/夜明け前)と名付けたパターですが、鉛テープを貼る、つまりもっとこうしたらいいのでは?が始まったことで、ようやく夜が明けた気がしています。無秩序の状態から使い手である自分が手を加え、自分だけの道を開いていく。

そうやってパターは、最新と言われる今日まで飛躍的な進化・変貌を遂げてきたのだと思います。誰かの「もっとこうしたら?」という気づきによって。

パターの原点(起源)が、どこにあるのかはわかりません。だから「最も意志を持たない」プリドーンみたいなヘッドから「感じて」みることが面白いのではないかと思ってやっています。何もしないヘッドから何を受け取り、どうしたいと思うのか。そこが面白味だと思います。

そうやって道具について考えたり、試したりすることもゴルフの大きな楽しみ方だと思っています。

 

この記事を書いた人

CLUBER

Cultivator/ Yoshiaki Takanashi
ゴルフの雑誌作りに携わって20余年。独立起業してから5年が過ぎたモノ好き、ゴルフ好き、クラフト好き、信州好きな、とにかく何かを作ってばかりいる人間です。
ポジション・ゼロ株式会社代表/CLUBER BASE TURF & SUPPLY主宰/耕す。発起人
記述は2018年現在